受動的から能動的へと意識を変えていく
インターネットがビジネスに欠かせないものとなり、時に流行や常識までも作り出すところまで来ました。
そんな時代に前後して、データマイニングは生まれたのです。
従来、ビジネスは経験則によって行われて来ました。
業界のしきたりであったり、周囲にいた先輩から見聞きしたことを後輩へと伝える習慣とは言わないまでも、それに似た行為が無数に存在していたのです。
また歴史ある雑誌の廃刊、休刊が相次いで発表されました。
ある意味で、雑誌は経験則を伝える大きな役割を長年担って来たとも言えます。
経験則からデータマイニングへと移行したことで、従来では考えられなかった多くの価値観やビジネスが生み出されました。
ネットショッピングの到来は、その象徴かも知れません。
都市部から流行が始まり、少しタイムラグを伴って日本各地にブームが巻き起こるという現象は今や過去のものです。
どこにいても、ネットにアクセス出来れば情報を得ることが出来ますし、欲しいものを買うことも出来ます。
データマイニングには、経験則が担って来た起点として役割を持ちません。
ますます加速していく人々のニーズを後追いで分析する立場です。
業務として考えると、経験則が整合しニーズを掘り起こし、マーケットを拡大して来た一連の流れにさえ手を出すことが難しくなってしまったのです。
自身が経験を積み重ねても、それをそのまま活かせるのではなく、むしろ移ろいの加速していく現代の聞き手となり続けることは、感情や心の安堵を保つ上でとても大変なことと言えます。